当山では、日蓮宗の宗儀に則り、故人様の霊山浄土への旅立ちをお祈りします。於けるその地域、その家によって葬儀の流れの形態は異なりますが、当山に於けるおおまかな葬儀の流れを記したいと思います。

1.枕経

●お亡くなりになりましたら、まずはお寺へ御連絡ください日程、会場等を御相談いたします。

               観富山龍華寺 TEL:054−334−2858

●お寺に御連絡がきましたら、僧侶が枕経の為にお伺いさせて頂きます。

●枕経が終わりましたら、その場で通夜・出棺・葬儀等の日付、内容等を確認させて頂きます。

一般的に枕経とは、息をひきとって一番最初にお坊さんにあげていただく読経(どきょう)のことを言います。

昔は人が亡くなるとお寺の墓地に土葬するため、お坊さんに来ていただき、脈を取って死亡の確認をしてもらい土葬の許可をもらいました。そして、死亡確認したうえ、枕元でお経を上げていただいたのです。それが枕経でした。

◆御遺族でお決めになって頂くこと

【葬儀形態】・・・初七日法要含む

※各家の御都合もあると思いますので、住職と御相談くださいませ。

※お寺の客殿祖師堂を使用して通夜、葬儀、払いまで執り行うのかセレモニーホールを使用するのか、ご自宅で通夜を行うのか等をお決めください。

【法号】

※各家の御都合もあると思いますので、住職と御相談くださいませ。

※先祖代々用いられている法号があると思います。お仏壇にある先祖の御位牌を御確認してください。

■日蓮宗の法号構成

・日蓮宗では戒名といわず「法号」という。

・法号は日蓮聖人の教えに導かれ、法華経信仰に入った者にその証として授与される。

・法号は「院号」「道号」「日号」「位号」から構成される。

・「院号」は古くは貴人にのみ冠したが、今日では広く一般の人々にも用いられるようになった。

・「道号」は仏道に入ったことを称する号である。

・「日号」は本来の法号(戒名)であり、最も大事なものとされる。日号の一字は日蓮聖人の法を受け継ぐ意味をもって「日」を用い、「○○院法■日▲居士」「○○院妙■日▲大姉」などのように用いられる。

・「位号」は年齢や性別、信仰心の篤さなどによってつけられる。

<主な位号>

居士・大姉 成人以上の男女で、特に信仰心が篤く社会や宗門・寺院に貢献した者

信士・信女 15歳以上の男女

童子・童女 4歳~14歳の男女

孩子・孩女 2、3歳の小児

嬰児・嬰女 当歳の小児

水子    流産・死産の胎児(墓相では水子は用いない)

◆龍華寺客殿の使用について

平成十五年に、檀信徒の皆様の御協力を頂き、龍華寺客殿の落慶を迎えました。しかしながら、当施設を維持管理するにあたり、使用の際、管理費用の捻出の御協力をして頂いて居ります。どうぞ、通夜の際、もしくは精進落としの際に御使用になってください。

【施設使用料明細】

※使用時の管理及び清掃は、使用者責任での現状への回復を条件とします。

※省エネの為、エアコンの使いすぎに注意してください。※喫煙は所定の喫煙所で宜しく御願いします。

※客殿にはコンロ・冷蔵庫等も御座いますので、食品、飲み物等を各位で持ち込んで頂いて結構です。

※客殿にて就寝して頂く際には各位で布団等を持ち込んで頂くか、山務員に言って頂ければ、布団のリースする店舗を御紹介いたします。

※「精進落とし」の際、料理を宅配する業者のパンフレットも寺に御座いますのでどうぞ参考にしてください。

2.通夜

●通夜の前までに、住職が戒名【法号】をつけます。戒名ができあがりましたら、御連絡を致します。

●白木の位牌,・野位牌用・門牌用の札【もうこれ以上家に不幸が続きませんように祈願された札】をお渡しします。門牌用の札は葬儀屋さんがお渡しする札立てに貼って四十九日の日まで玄関の前に置いてください

●通夜の法要後に、昔から「通夜説法」と申しまして、僧侶が法話をさせて頂きます。

●一昔前まで通夜・出棺の際には、亡くなられた方の隣組の方が提灯をもって僧侶を迎えにくるといった習慣が御座いました。場合によっては、通夜の予定時刻に僧侶が到着できるように、お迎えを宜しく御願いします。

通夜は通す夜と書いて通夜と読みます。最近では、法要が終わったら、すぐに帰ってしまう御遺族の方々もおられますが、法要のだけが通夜ではなく、法要から出棺までの夜が通夜であります。昔から通夜の日には御遺族は寝ないで故人との別れを惜しみ線香を炊やさないようにしました。最近では巻き線香も御座いますが故人と別れを惜しむことに通夜の意義が御座います。

◆ 葬儀当日のながれ

お経[出棺の三十分前]→ 花化粧・釘うち → 出棺して火葬場にて火葬・骨上げ → 葬儀 →

納骨される方は納骨 → 初七日法要 → 精進落とし

3.出棺

●故人様が出棺する三十分程前から僧侶がお経を読みます。

●出棺の後、火葬場でのお経も行います。

我々が住む清水では他の地域と異なり葬儀の前に先に火葬して、お骨になった後で葬儀を行う習慣が御座います。それは太平洋戦争でこの地域から多くの方々が激戦となったガダルカナル島にむかわれたそうであります。生存者はゼロに等しく、みな遺品のみが帰還され、遺品を遺体とみたてて葬儀を行いました。以後、その習慣が今日まで引き継がれて居ります。

4.葬儀

●お寺で執り行わさせて頂く場合のご案内をさせて頂きます。

一、火葬がお済みにになりましたら列を作って門・行啓門・本堂の前を通って祖師堂までお越しください。御遺族は祖師堂の正面にいる僧侶に位牌・お骨・枕団子・お膳・しか花等をお渡しください。その後、客殿玄関正面からお入りになり葬儀予定時刻の十分前まで控え室でお休みください。予定時刻の十分前に合図として半鐘[かね]をならしますので、合図がありましたら速やかに祖師堂にお越しください。

一、祖師堂には次のような座席で宜しく御願いします。

◆ 葬儀の際の注意点

一、葬儀は故人様に御宝前【仏様・日蓮聖人】の前で「引導を渡す」仏教の儀式で御座います。儀式の妨げにならないように、私語を慎み、携帯電話の電源はお切りになるか、「マナーモード」にしてください。

一、葬儀の半ばで「御焼香」の御案内をさせて頂きますが、龍華寺では外に御焼香の香炉をださないで、皆様、祖師堂の香炉を使って御焼香して頂きます。当日、僧侶の指示に従って御焼香賜りますよう宜しく御願いします。

5.納骨

●葬儀の日に納骨される場合は葬儀後、初七日忌前に執り行わさせて頂きます。

一、寺の方で指定の石材店等は御座いません。御遺族の方で、あらかじめ石材店に連絡をして頂いて、各家墓所の墓のねじを開いて、葬儀後に埋葬できる状態にしてください。

一、埋葬される際には必ず僧侶に『埋葬許可証』をお渡しください。

6.初七日忌

●葬儀、納骨の後、取り越しでは御座いますが、故人の初七日忌の追善供養法要を親族、近親者の方に御参列頂いて、祖師堂にて執り行わさせて頂きます。寺の慣習で一度山門の外にお出になられて新たな気持ちをお持ち頂きまして御焼香を賜りたいと存じます。

仏教では故人様が死亡してから四十九日は、故人が現世と冥土をさまよっているといわれています。そして、冥土では七日ごとに、閻魔大王の裁きが行われます。そこで、故人様が無事にあちらの霊山浄土の世界に旅立ちますように最初にお祈りするのが初七日忌の追善供養です。

7.精進落とし

●葬儀、初七日忌までの法要が無事に過ぎましたら、御会葬者に故人様を偲んで頂き、御遺族が葬儀でお世話になった方々へ感謝の気持ちを表すための宴席をを行います。

一、精進落としには、当山の住職【住職代行僧侶】が参加させて頂きます。

一、精進落としの僧侶の席ですが習慣ですと上座に座らせて頂くケースがありますが後の御遺族様とのお付き合いを考えさせて頂きまして、御遺族の近くに座らさせて頂けたら幸です。

一、精進落としの会場として龍華寺客殿も使用できます。業者のパンフレット等も御座いますので、お気軽に山務員に御相談ください。

精進落としは、四十九日まで肉食を絶って、菜食で喪に服するもので、忌明けのときに終わることを意味していました。しかし現在では、精進料理でその間を過ごすのは、なかなかむずかしいことからそのような名前だけが残りました。

◆ 葬儀の後、御自宅でする事

●仏教では葬儀後、霊位は、四十九日間にわたる仏さまの世界へのひとり旅をするとされます。これは何人たりとも逃れられない行路とされて居ります。そして七日ごとに、生前中の全ての行いが裁れます。(良きことも、罪なることも)そして七日ごとに必ず霊位へ手を合わせるのは、裁判が滞りなく済むようにと、この世から祈るためです。

●葬儀の際に「七枚卒塔婆」を渡させて頂きますが、卒塔婆の裏側を見て頂きますと、亡なられてからの七日ごとの日付が記載されて居りますので

「みなのか」(三七日忌)

「三十五日」(五七日忌)・・・閻魔法皇裁判

「四十九日」(七七日忌)・・・霊山浄土(ほとけさまの世界)へ到着の際には手を合わせてお祈りし納骨がお済みのお宅は墓所に墓参りに、納骨がお済みでないお宅は棚を設けて白木の位牌等を纏ってください。また七枚卒塔婆の裏面を見て、七日事の日を確認して卒塔婆を裏返してください。

◆ 葬儀の後、各檀信徒様で決めて頂く事

●まずは四十九日忌の日をお寺で予約を

一、五七日忌の前にやるお宅、四十九日忌の前にやるお宅等様々ですが、法要は四十九日経つ前に皆で集まって法要を行います。

●白木の位牌を漆塗りの位牌へ

一、位牌の種類については各家庭の纏り方があると思いますが仏壇の大きさや先祖のお位牌に合わせて御注文ください。

一、御注文して届いた位牌は、四十九日忌の際に、日蓮宗秘伝の祈祷で開眼【魂入れ】をしますので、四十九日忌の際にお寺にお持ちください。

一、平成十五年に皆様のお陰をもちまして、龍華寺祖師堂内位牌堂が完成致しました、毎朝、僧侶が位牌堂で供養をしております。新檀家様に於かれましては位牌堂に安置する位牌も御注文ください。

一、位牌堂に安置する位牌は基本的な型が御座います。お寺にご確認ください。

●お寺の位牌堂に安置する位牌を注文する

●仏壇を購入する

一、新檀家様に限りましては仏壇を購入して頂きます。仏壇をどのような形にするかは、各家庭の事情があり様々だと思いますが、仏壇は家の神聖な場所に安置します。安置する場所は、鬼門を塞ぐ為に、家の中心から東南の場所、トイレ、風呂場等の水まわりの近くは避けて頂きたいと思います。

●石材店にTELを

一、墓所に亡くなった方の名前・戒名・歿日等を記載する。

一、四十九日忌に納骨される方は、納骨の時間等を石材店に御連絡してください。

8.四十九日法要

●仏教では、故人様が亡くなってから四十九日目に忌中が明けて日蓮宗の場合霊山浄土へ旅立つとされて居ります。その為、四十九日には、遺族、近親者知人が集まり、忌明けの法要を行います。

●法要の三十分前にはお寺にお集まり頂き、客殿控え室にて、お茶・お菓子を頂いてお休みください。

●位牌・御供物・御布施等は法要が始まる前に山務員にお渡しください。

●檀家四十九日忌の流れ

【控え室待機~法要~納骨【墓参】~精進落とし~海岸自宅待機~仏壇開眼】

一、まずは四十九日忌法要を行う日をお決めください。亡くなってから四十九日よりも前に皆で集まって法要を行うのが良いでしょう。また土日、祝日は法事の予約がはいっている箏がありますのでお早めにお寺[℡334−2858]に御連絡ください。

一、年回忌の際には、仏様にお供えする次のお供物等を御持参して頂くかお寺で注文をいたしますのでご連絡ください。赤字のものはご自身でご用意ください。

一、法要後、そのまま「精進落とし」をして頂くケースが増えて居ります。お寺に言って頂ければ、龍華寺会館に何店かの業者のパンフレットが御座いますので、お気軽にお申し付けください。

※四十九日忌の場合には葬儀の際にお渡しした一式【白木の位牌・七枚卒塔婆・六道】を御炊きあげしますのでもってきてください。

※法要の後にこの辺りの習慣で、葬儀の際に使用した戒名等を海にながし、その際に海水をくんで、その海水を家の周りにまく習慣が御座います。法要の際に御説明させて頂きます。

◆ その後の年回忌法要について

●四十九日忌【忌明け】までに、まだ、墓地が完成でない方は墓地が完成するまでお骨をお寺で預からさせて頂きます。

●新規に仏壇を購入されたお宅は、仏壇の開眼【魂入れ】に僧侶が伺わせて頂きます。御自宅にお戻りになり、準備が整いましたらお寺まで御連絡をください。

【年回忌について】

仏事に関しましてはわからない事が多いと思います。龍華寺では、各家庭ごとデータ管理し年回忌の予定等についても各ご家庭ごとにお知らせをいたします。

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